このページではRaspberry Pi Zeroとタミヤの「カムプログラムロボット」を動かすためのオリジナル拡張基板「Cam-Pi」をご紹介します。

カムロボットにCam-Piを組み込んだところ

「Cam-Pi」には以下のような特徴があります。

 ・Raspberry Pi Zero WHのIOピンで制御するモータードライバIC搭載
 ・前方の障害物を検知する赤外線センサー搭載
 ・床面の黒線を検知するラインセンサー搭載
 ・Raspberry Pi純正のカメラモジュールを取り付け可能

「Cam-Pi」は基板と電子部品がセットになった組み立てキットです。使う前に基板に電子部品をはんだ付けする必要があります。組み立てには「はんだごて」、「はんだ」、「ニッパー」、「ピンセット」、「ラジオペンチ」などの工具が必要ですので、あらかじめ準備しておいてください。
「Cam-Pi」に含まれている部品のリストは以下の通りです。

部品リスト

部品名型番・規格個数
ピンソケット2.54mmピッチ 2×20ピン1
コネクタ2.54mmピッチ 1×4ピン2
ピンソケット2.54mmピッチ 1×4ピン2
コネクタマイクロUSBコネクタ1
ICS68092
赤外線LEDΦ5mm 赤外線2
トランジスタ2SC1815L-Y2
ICNJM2670D21
LEDΦ3mm 赤1
LEDΦ3mm 緑5
リセッタブルヒューズ1.1A1
ターミナルブロックTB401-1-2-E2
タクトスイッチ□6mmタクトスイッチ1
コンデンサ0.1uF1
フォトリフレクタLBR-127HLD2
電解コンデンサ470uF/16V1
スイッチスライドスイッチ1
電解コンデンサ100uF/16V1
抵抗10kΩ×4素子1
抵抗33kΩ(橙橙橙金)8
抵抗470Ω(黄紫茶金)5
スペーサM2×4mm4
スペーサM2.6×11mm2
ネジM2×3mm8
ネジM2.6×5mm4
Cam-Pi基板100×54mm1
ラインセンサー基板40×25mm1
中継基板40×25mm1

※組み立てを始める前に不足部品がないことを確認してください。

内容品

部品の実装

各基板の組み立ては基板実装図にしたがってください。一部の部品には極性がありますので、間違えないように注意してください。

Cam-Pi基板部品面実装図
大きな画像を見る

Cam-Pi基板ハンダ面実装図
大きな画像をみる
部品番号部品名型番個数備考
ACT1 LEDΦ3mm 赤1極性あり
C1 コンデンサ0.1uF1 
C2 電解コンデンサ100uF/16V1極性あり
C3 電解コンデンサ470uF/16V1極性あり
D1, D2 赤外線LEDΦ5mm 赤外線2極性あり
F1 リセッタブルヒューズ1.1A1 
J1 コネクタマイクロUSBコネクタ1 
J2, J3 ターミナルブロックTB401-1-2-E2 
J4 ピンソケット2.54mmピッチ 2×20ピン1 
J5 ピンヘッダ2.54mmピッチ 1×4ピン1 
MTR_ENB1 スイッチスライドスイッチ1 
LEFT1, PWR1, RIGHT1 LEDΦ3mm 緑3極性あり
R1, R4, R5, R6 抵抗33kΩ(橙橙橙金)4 
R2, R3, R7 抵抗470Ω(黄紫茶金)3 
RN1 抵抗10kΩ×4素子1 
SHT_DN1 タクトスイッチ□6mmタクトスイッチ1 
U1 ICNJM2670D21極性あり
U2, U3 ICS68092極性あり
ラインセンサー基板部品面実装図
大きな画像を見る
ラインセンサー基板ハンダ面実装図
大きな画像を見る
部品番号部品名型番個数備考
D1, D2 LEDΦ3mm 緑2極性あり
J1 コネクタ2.54mmピッチ 1×4ピン1 
Q1, Q2 トランジスタ2SC1815L-Y2極性あり
R1, R2 抵抗470Ω(黄紫茶金)2 
R3, R4, R5,
R6 
抵抗33kΩ(橙橙橙金)4 
U1, U2 フォトリフレクタLBR-127HLD2極性あり
中継基板部品面実装図
大きな画像を見る
中継基板ハンダ面実装図
大きな画像を見る

※ピンソケットと基板が直角になるようにハンダ付けしてください。

部品番号部品名型番個数備考
J1 J2 ピンソケット2.54mmピッチ 1×4ピン2 
基板完成

カムプログラムロボットの組み立て方、「CamーPi」の組み込み方、「Cam-Pi」の基本的な使い方はリックテレコム社発行の書籍「ラズパイZero 工作ブック」を参照してください。
本製品をカムプログラムロボットに組み込んで操作させるには以下のものが必要ですので、別途ご用意ください。

カムプログラムロボット  1台
Raspberry Pi Zero WH   1枚
・モバイルバッテリー    1台
cheero社 CHE-061-IOT など、カムプログラムロボットのおなかに収まるサイズのもの。
・マジックテープ      1枚(モバイルバッテリーの固定用)

  

Raspberry Pi Zero WHの端子設定

CamーPiをRaspberry Pi Zero WHに接続して電源を入れると、Cam-Pi基板上のLED(LEFT1、RIGHT1)とラインセンサー基板上のLED(D1、D2)がうっすらと点灯します。これはRaspberry Pi Zero WHのGPIOの初期設定でプルダウン抵抗が有効になっているためです。
LEDを完全に消灯させるためにはGPIOの初期設定を変更する必要があります。それには「boot」フォルダ内の「config.txt」ファイルの最終行に以下の記述を追加します。

gpio=22-25=np

この記述を追加した後、Raspberry Pi Zero WHを再起動し、この設定が有効になるとLEDが消灯します。なお、「config.txt」ファイルを編集するときは管理者権限が必要となるので、以下のようにコマンドを実行してください

sudo nano /boot/config.tx

「ACT1」LEDと「SHT_DN1」スイッチの使い方

Cam-Piに搭載されている「ACT1」LEDと「SHT_DN1」スイッチの使い方の一例をご紹介します。ここでは「ACT1」LEDをRaspberry Pi Zero WHの動作状態を示すためのLEDとし、「SHT_DN1」ボタンをRaspberry Pi Zero WHをシャットダウンするためのスイッチとして設定します。
以下のようなプログラムをファイル名 「shutdown.py」として任意のフォルダ内(例えば/home/pi/scriptなど)に作成します

#!/usr/bin/env python3
# -*- coding: utf-8 -*-
from gpiozero import Button, LED, DigitalInputDevice
from subprocess import check_call
from signal import pause

def shutdown():
led.off()
check_call([‘sudo’, ‘poweroff’])
led = LED(27)
led.on()
shutdown_btn = Button(15, hold_time=2)
try:
shutdown_btn.when_held = shutdown
except Interrupt:
shutdown()
pause()

このファイルが起動時に実行されるように「/etc/rc.local」ファイルに記述します。

sudo nano /etc/rc.local

最終行の「exit 0」の前に以下を追加します。

/usr/bin/python3 /home/pi/script/shutdown.py &

このファイルが実行されると「ACT1」LEDが点灯します。
Raspberry Pi Zero WHの起動後、「SHT_DN1」スイッチを2秒以上押し続けると「ACT1」LEDが消灯し、Raspberry Pi Zero WHがシャットダウンします。


「Cam-Pi」はスイッチサイエンスで購入できます。

購入ページ